広告の考え方 ~ 中小企業経営者向け

経営者の方は広告について悩むことが多いのではないでしょうか。

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どの広告媒体でどのような広告を出せば良いのか?
そもそも、広告は必要なのか?
当記事では、広告予算が限られる中小企業・個人事業の方向けに広告の概要を記述しています。

広告の目的

広告の目的には、直接的な収益目的である集客(販売)間接的な認知度向上・ブランディングがあります。
認知度向上・ブランディング目的と言うとわかりづらいかもしれませんが、地元に大きな看板を設置することに似ています。 「あ、見たことある社名だな」 「あ、宣伝を見たことある製品だ。結構有名なのかな」 そういった意識を持って貰うことで、集客(販売)に繋がることを目的とします。

広告を始める前には、広告の目的をしっかり決めておくべきです。それによって、広告方法・内容が異なるからです。

今回は直接的な収益目的の広告について記載します。

広告予算の考え

広告予算については、「月10万円程度かな」などと総額で考えがちですが、本来であれば製品販売の利益を上限として広告費を算出すべきです。

例えば、 スーツ販売額 30,000円  原価 20,000円 利益 10,000円 とした場合、スーツ1着売るための広告費の上限は9,999円です。

この場合、1着広告費0円で10着売れた場合、総利益は100,000円/月
1着広告費5,000円で30着売れた場合、総利益は150,000円/月 総広告費は150,000円/月
1着広告費5,000円で広告を出稿し、月に20着以上売れるならば、広告を出稿したほうが得になります。

では、どのぐらいの広告費が適正なのか? それは、サービス・製品仕様・販売形態・ブランドなど様々な要素が関係するため、事前に根拠のある決め方は難しいと言えます。 後で広告効果の確認として「試験して決めていく」という考えを書いてますが、同じことが広告費用についても言えます。

広告媒体の違い

広告媒体ごとの特徴は下表の通り。 予算、目的、で選べるが、低予算で始められるのはネット広告とチラシ(フライヤー)である。

広告の媒体別特徴一覧

多くの人に届きやすいか 対象を絞り込めるか B to B B to C 気軽さ 費用
チラシ 数万円~
雑誌 数十万円~
新聞広告 数百万円~
DM 数万円~
ネット広告 数万円~

ネット広告につていは、別途、詳細を記事にする予定です

イニシャルテストの必要性

どの広告媒体でどのような広告を出せば良いのか?
できれば、下記の段階を踏んで確認すべきです。

  1. イニシャルテストとして、各広告媒体に広告を出稿し、効果測定をし比較する
  2. 効果のあった広告を修正し、さらにテストする
  3. テスト結果を分析し、広告内容を決定する

但し、予算、あるいはサービス・製品特徴などによっては、テストの省略や出稿対象の絞り込みが必要となります。

何故テストが必要かというと、広告は経験に基づく推測は可能ですが、「こうすれば絶対売れる」という法則はありません。 広告の反応率は、商品・単価・時期・広告内容・ターゲットなど様々な要素によって変化します。 同業他社と全く同じ広告を行ったとしても、同じ結果になるとは限りません。
自社サービスにとって、どのような媒体でどのような広告(キャッチコピー)が望ましいか、それは推測はできてもテストするまでは明確な答えは出ません。 そして、答えが出たとしても、それがいつまでも同じとは限りません。 そのために、広告にテスト検証を行うことは必須となるのです。

まとめ

今回、広告専門部署を持たないような中小企業経営者の方向けに、広告の概要として記事にしてみました。
広告を出稿する時のポイントは、テストし検証して決める のが最善ということになります。
広告の詳細を理解する必要はなく「代理店にお任せ」でも良いと思います。ただし代理店や代理店広告担当者にも得意・不得意分野がありスキルも様々です。大事な広告予算を費やすことになるので、信頼できる代理店かを見極めて下さい。

「広告」と言うと、TVCMのような高額な広告を連想する場合もあるかと思いますが、現代では月10,000円程度でリスティング広告として広告を出稿することも可能です。 「広告なんて不要」と考える方もおられるかもしれませんが、「広告でさらに売れる」可能性があるならば、試してみる価値があるのではないでしょうか。

次回は、リスティング広告(Google AdWords)について記載する予定です。